本なら売るほど(児島青)

本好きさんがこぞってオススメしてくれて、気になっていた本です。

「本が好き」
って、ものすごく自由な気持ちなんですよ。

本好き仲間が、いつも言うせりふ。
「漫画も、絵本も、本です。積読だって、読書です。
たくさん読むのも、お気に入りの一冊を何度も読むのも、
表紙を眺めて楽しむのも、昔好きだった一冊があるのも、本好きです。
読んでも読まなくても、本好きです」

そんな「好き」を、思い出す感覚。
この漫画にも、本好きの名言が、いっぱいありました。

”心ない人に買われるくらいなら、心ある人に捨てられたい”

”何があったって、本を買って読む自由は私のものです”

”一見無個性のように見えても、実は文庫本こそが
出版社のこだわりを体現してるんです”

”ひどい本棚だ。
時代遅れで偏屈な面構えをした、いかにも売れそうにない本ばかり並んでる。
だがそこがいい。
万人に媚びることなく、運命の買い手との出会いを待ってる本棚だ”

いろんな本好きさんから飛び出す、いろんなせりふ。
どれもたまらん…!

どきりとさせられるのは、1話と6話。
主人公が、”この人の人生が見えなくなる”って思う瞬間。
おやじさんが、本の”バベル”を見上げた瞬間。
これは、漫画で読むからこそ、の感情だ。

個人的なお気に入りは、4話。
読めないタイプの本好きさんの、本愛トークが大好きすぎて…!
一晩じゅう聞いていたいタイプの語りです。

これは、私のなんとなくの体感なのですが。
本が好きであればあるほど、胸を張って、
「私、本好きなんです!」
って声高に宣言することを、遠慮してしまう人が多いなあって。

好きだからこそ、自分よりたくさんの本を読んでいる人、知っている人、
本への愛が深い人のことが、見えてしまうから。
「それに比べたら、自分なんてまだまだ…」
と、思ってしまう。

でも、いいんですよ!
私の愛すべき本好き仲間が語るように、
読んでも、読まなくても、あなたが「好き」だと思うなら。
それが、本好き。

もっと自由に、本を好きでいていい。
この漫画を読んだら、きっとそう思えるんじゃないいかな。

本好きが詰まった本って、いいですよね!

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