いつも使っているショルダーバッグが、ところどころ傷んできました。
角が剥げてきたり…
表面には、無数の細かな傷があったり…
買い物からアウトドアまで、子連れで毎日持ち歩いていると、いつまでもピカピカというわけにはいきませんね。
――いつもなら、そんな古びてゆく感じが嫌になってきて、買い替えを考えてしまいます。
綺麗ではないバッグを持つと、鏡に映る自分が、どうにもみすぼらしく見えてしまうからです。
若い頃は、ナイロンバッグを愛用していたので、素材ゆえのものかな、と思っていましたが。
革製や布製を試してみても、使い込んだ鞄を持つと、やっぱり私の印象もくたびれているように見えました。
だから、私の鞄の買い替えサイクルは、いつも早め。
けれど、今回のショルダーバッグは、どうも違う感じです。
愛するということ
古びてきたけれど、ちっとも嫌にならなくて、むしろお気に入りで。
傷みも含めて、それでも使い続けたいな、好きだなと思える物は、初めてかもしれません。
人に対するような愛情を持てる物。
使うたびに、満たされる物。
それを知ることができるのは、幸せなことです。
本当に好きな物に出会えたのか、私自身が物に左右されなくなったのか。
きっと、どちらもあるのでしょう。
このバッグと共に、もうしばらく時を重ねてみたいと思います。