気障でけっこうです(小嶋陽太郎)

タイトルの語感のよさも、さることながら。

裏返して読んだあらすじが、気になりすぎます。

女子高生のきよ子が公園で出くわしたのは、地面に首まですっぽり埋まったおじさんだった。

これは、読むしかない!

最初の語り口に入り込むのには、少し時間がかかったのですが、幽霊が出てきたあたりからのリズムに、ぐいぐい引き込まれていきました。

物語の種としては、警察や探偵のミステリーにありそうだし、社会の闇を描く現代小説にもなりそうだし。

それが「幽霊と、友情と、女子高生」で青春小説になるという、仕立てがいいですね。

シチサンと、由香さんと、キエちゃんと。

交流の形はさまざまだけれど、どれも「友達だ。」と言えるきよ子が、まっすぐで、何だか眩しかったです。

著者プロフィールを見たら、私より一回りほど若い方でした。

同年代や、下の世代のおもしろい作家さんに出会うと、嬉しくなって、「私もやるぞー!」と気合いが入ります!

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