高松克成さんから、おすすめいただいた一冊です。
【サラとソロモン(エスター&ジェリー・ヒックス)】
「これ、中川さん、お好きだと思います!
でも、もう理解されてるから、復習的な内容になるかもしれませんが」
とのことでしたが…。
半分は、そのとおり。といったところでしょうか。
著者を見ると、スピリチュアルが基軸なのだけれど、
心理学や脳科学で聞いたことと、共通する部分もありました。
私が触れてきた言葉に言い換えると、
「目的論」「前提」「宇宙」「引き寄せ」
「箱」「ノージャッジ」「認知行動療法」
の内容にも通じる。
ですが逆に、少しの知識と経験を持った今だからこそ、
より深いところでの気づきがあるのだと思うのです。
好んで学んだものたちの奥に流れる、愛や幸せをもたらすエネルギーの大きさが、
実感となって、自身の中に染みわたってゆくのが、とても心地よい。
こちらは、物語仕立て&わかりやすい、という私好みの本です。
主人公のサラは少女なので、彼女に向けられた説明も、実例も、
身近な出来事に置き換えしやすいのが、嬉しいですね。
ヘビの話を読んだときは、私も虫が嫌いで毎年悩まされているため、感じ入るものがありました。
また、今までは表面的な理解にとどまっていた事柄が、
雷に打たれたように「わかった」瞬間は、快感だった!
“本来は自然な《万事良好で幸せな状態》を押しのけるために人々がやっているありとあらゆること”
私は、無意識にこれをやっている。ということ。
“すべてはうまくいっている”
“本当に押しのけるべきものなど何もない”
“実は、いやなものを押しのけようとすること自体が、《幸せ》が流れ込まないようになる原因なのだ”
このあたりは、私にはまだ、感覚が前面に出てきて、言葉にならないところです。
これを、少女に伝える形の物語にしたのが、すごいなあ。
ソロモンがたびたび口にする、
「この練習を楽しんでごらん、サラ」
その声が頭の中に響くたび、わくわくします。
もっと理解することが、もっと体験することが、もっと伝えることが、できる。
内側からどこまでも広がっていく、私という容れ物に入っている、エネルギー。
感覚を、極限まで思考して、言葉にする。
この感じが、好きです。
『さみしい夜にはペンを持て』を読んだときとも、似ている。
京極夏彦さんの美しさも、これに近いような気がしています。
興味の尽きない一冊となりました。