【noteエッセイ】牛乳王子の日常

ダイニングテーブルで、ノートを書いていたら、

小4の息子が、横でコップに牛乳を注ぎ始めました。

「ちょっ、もう少し離れて入れて! こぼれたらヤダ」

テーブルを占領していたことを棚に上げて、思わず口走った私に、

息子は、燦然と輝く笑顔で言い放ったのです。

「大丈夫だよ! 牛乳歴何年だと思ってるの?」

と。

その表情は、自信に満ちあふれていました。

息子の言葉を聞いた瞬間、

ああ私、この子、ほんと好きだ!

って思いました。根拠のない自信、自分への疑いなき眼差し、

それらが生み出す、曇りなき笑顔。

さらに、牛乳歴という言葉のチョイス。

冷静に考えたら、まったく意味がわからないのに、

勢いに押されて、なぜだか納得してしまう、言葉選びのセンスよ…。

祖父母が牛乳王子と呼ぶほどに、牛乳が大好きな息子は、

今日も、わが家に平和と笑いをもたらすのでした。

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