神さまのキャンバス

夜空に浮かぶ星と、夜空に塗り込められた星がある。

晴れわたる夜空の上に、まばゆい点を打つ星は、浮かんでいる。
雲のある夜空の奥底で、鈍く秘めやかに光る星は、塗り込められている。

浮かんでいる星の近さに、腕を伸ばしてみたくなる。
ぴんと伸ばした指先に、星のかけらが降ってくるかもしれない。
降ってこないかもしれない。

塗り込められた星は遠くて、そっと撫でてみたくなる。
手のひらで撫でたら、この黒い夜は薄くなるのだろうか。
それとも、濃くなるのだろうか。

夜空を見上げると、浮かんでいる星と、塗り込められている星がある。
どちらにも、届きそうで、届かない。

もしも自由に夜を描けるなら、私はどんな星を置くだろう。
神さまのキャンバスを、私は毎日見つめている。

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