ファンタジーのようだ、と手に取って、
ぱらりと開いてみたら、現代日本のような地名や人名が見えて。
だけど、ちょっと私の世界とは違うような。

不思議な感覚のまま、読み始めました。
昔話と神話の真ん中にいるみたい。
この状況から、こうなるの!?
え、ストーリーそっちに行くの!?
ことごとく私の意表を突いてくる、湖の国。
主人公のミトと同じように、何だかわからないままに翻弄されながら、
いつのまにか夢中になってしまいました。
”小さな種火からじんわりと芯まで赤くなる炭火のような思いだ。”
その一文が、そのまま、物語を読んだ私の気持ちのよう。
気がついたら、ミトとヨシノがともに生きられるよう、切に祈っている。
…のだけれど、あえてまだ再会しない終わり方も好きでした。
これからだよね、って前を向ける静かなラスト。
児童文学、おもしろいなあ。
これを子どものころに読んだなら、私はどんな感想を抱いたのかな。