偶然か必然か、出会えた本です。
どうせ働くなら、好きなこと・向いていることがいい。
だけど、私の天職って何だろう?
考えながら読んだらおもしろくて、思いを文字にするのに、約1ヶ月かかりました(笑)。
著者の中越さんは、私と同年代です。
就職活動をして働いた時期が重なるので、当時の社会から言われたことや抱いた思いが、まるで自分のことのように感じられました。
読んでいちばん最初に気がついたのが、「今までの私は、天職ではなく適職を探していた」ということです。
著者が解説する、天職と適職の違いがこちら。
適職を見つけたい=適した仕事でストレス少なく働きたい
天職を見つけたい=やりたいことで充実感を持って働きたい
ふり返れば、10代の私はずっと小説家になりたくて、けれど卒業までにプロにはなれなかったので、別の仕事に就かなければならなかったのです。
当時は就職氷河期で、正社員幻想が崩れて、フリーターと派遣社員の全盛期。
結婚と出産も挟んで、いろんな職種を経験しました。
デパ地下での接客販売、派遣会社に登録してデータ入力やイベント販売スタッフ、教育委員会や健康保険協会での事務、保険会社の営業、訪問介護。
どの仕事も、楽しいこととつらいことと、両方あったと思います。
どこもいい会社だったし、人生に必要な経験と、素敵な出会いがたくさんありました。
ただ、その中で「天職だ!」と思えた仕事は…というと、正直わかりません。
やりがいのあったもの、ストレスの少なかったものも、それぞれ。
そんな中で小説家を目指しながら、やがては子育てをしながら、どんな仕事に就きたかったかといえば「適職」なんです。
じゃあ、これからは?
やっぱり、天職を見つけてみたいし、充実感とやりがいを持って生きていきたい。
「未完の行為」や「人生の嘘」といった内面としっかり向き合い、天職の見つけ方と、天職に就くための動き方に、挑戦したいと思います。
中越さんいわく、「40代に天職探しが広がっている」。
人生これから! と、楽しみになる1冊です。