私は、裁縫が嫌いです。
針に糸を通して縫い、また結んで留めるという作業の間に、イライラすることがたくさんあるので(笑)。
糸が通らない! 玉結びが緩んだ! 糸が絡まった! 縫い目が曲がる! なかなか終わらない!
技術を上げれば、大半は何とかなることですが、面倒さが先立って、やる気が起きずに生きてきた私。
縫い物や編み物のような、同じ作業を細かくくり返していくと、しんどくなるタイプです。
子どものビーズ遊びも、私が先に投げ出してしまったぐらいで…。
さて、我が家のリビングには、義実家から受け継いだソファーがあります。
くすんだ鶯色が私の好みではなかったので、カバーをかけて使っていたのですが。
子どもたちが飛んだり跳ねたりしたもので、破れてしまったのです。
それが、約2ヶ月前のこと。
買い替えるには、気に入るものが見つからず。
破れているカバーを見ると気分が下がるから、いっそ外してしまうか…でも、鶯色も嫌だし…。
と、見て見ぬふりをしていたのですが、先日読んだ「使いきる。」が頭をよぎりました。
使いきることは、そのものへの愛情でもあり、そのぐらい愛を注げるものと暮らしている有元さん。
彼女がつぎはぎして、大切に使っているミトンの写真が、とても素敵だったのです。
というわけで…
縫ってみることにしました!
幸い、縫い目が目立つ素材ではないので、適当にざくざくと針を通していきます。
やっぱり、糸が絡まったり、結び目が緩んだりしながら。
雑な手術痕のような、縫い上がりになりました。
でも、遠目に見たら、意外といけてる!
破れて鶯色がのぞいていたときより、綺麗じゃなくても繕ってあるソファーの方が、気分もよくなるし、気に入りました。
そして確かに、前よりちょっぴり愛着が湧いてくるから、不思議です。
「不要なものを捨てる、入れ替える」暮らしから、もう一段階、進んだような気持ち。
何事も、やってみるものですね!