牡蠣が嫌いです。
いつだったか、もうはっきりとは覚えていませんが、確か小学生ぐらいの頃に、夕食のカキフライがどうしても食べられなくて、母に叱られた記憶があります。
ぐにゅっとした食感と、あとに残る磯の香りのようなものが、どうしてもだめだったんです。
そんな私が、ひょんなことから、牡蠣のソテーを食べることになりました。
…子どもたちを連れて、義祖母と食事に行った際に勧められ、断れなかっただけなのですが(笑)。
子どもたちの好きなお店でとの気遣いもあり、イタリア料理店の牡蠣ソテーだったので、洋風の味つけです。
覚悟を決めて口に入れたら、あれ？ 磯の香りがほとんどしない。
バジルやガーリックの風味がします。
噛んでみても、思い出の中のカキフライのようにぐにゃぐにゃしておらず、ぷりっという感じ。
あら、意外とおいしい。
前にも感じたことですが、嫌いだと思っていた食べ物も、味つけや調理法によっては、食べられるものなんですね。
まさか、牡蠣をおいしいと感じる日が来るとは思わなかったなあ。
そういえば、同じように牡蠣が嫌いだった友達が、本当に新鮮でおいしい牡蠣を初めて食べてから、好きになったと言っていました。
食べ物に限らず、今まで嫌いだったり、苦手だったりした物事は、けっこうあるのですが。
自分に合う味わい方や、つきあい方を探してみるのも、これからの楽しみ方に加えていきたいです。
