10歳の質問箱(日本ペンクラブ「子どもの本」委員会)

1巻と続刊、続けて読みました。

これ、贅沢な本ですね!

10歳という思春期の入り口に立ち、自分と他者との違いに気づき始める時期の子どもたちが悩みそうなあれこれ。

「どうして勉強するの?」「戦争はなぜなくならないの?」「さびしいときは、どうしたらいい?」

そんな質問に、さまざまな大人たちが答えてくれます。

「そうです。あなたが望むと望まざるとにかかわらず、大人たちは相談にのりたいのです。」

という彼らは、

「そう、言葉です。この本に知恵を寄せあった五五人は、全員が言葉のプロなのです。」

作家さんや翻訳家さんなど、言葉を扱う職業の大人たちです。

この本の素敵なところは、ひとつの質問につき、必ず複数人が答えているところ。

だから当然、すべての答えが自分に合うとは限らないし、「なるほど!」「何か違うな」と、いろんなヒントや刺激がやってきます。

そうして、自分自身の考えを作っていくことができる本なのです。

悩んだとき、あさのあつこさんや森村誠一さんや生島ヒロシさんから同時に相談にのってもらえたら…すごいことですよね。

私も子どものときに読みたかったなと思う一方、その頃だと逆に、価値は今ほどわからなかったかもしれない。

そんな贅沢な悩みを生む本でもありました(笑)。

1巻の最初に、こんな言葉がありました。

すっと胸にしみこむ文章があったら、どうか何度も読み返し、あなたの深いところにきざみこんでください。

自分を支える言葉をもっているのといないのとでは、足に合う靴をはいているのといないのと同じくらい、これから先の人生を歩む道ゆきのしんどさがちがってくるのです。

言葉の力を借りて生きてきた私には、すごくよくわかる。

自分だけではない何かや誰かに助けられて生きていけるのだ、と感じたときが、大人の始まりだったような気がしています。

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