懐かしい! 昔、有名になりましたよね。
雑誌の一言投稿コーナーとか、みんなの駅の伝言ボードとか…。
古き良き繋がりを感じるやり取りが、たくさん載っています。
本書の解説でも、
必ず採用される雑誌の読者投稿のような、投稿を全部読んでもらえるラジオ番組のような雰囲気があります。
しかもテーマはなんでもあり。質問にも答えてくれるし、恋の悩みも相談できる。
あるときは占い師のように、あるときはお笑い芸人のように、あるときは頼れる生協職員として、白石さんは、いつもそこにいてくれます。
とあるように、レトロな安心感の漂う1冊です。
改めて読んでみて驚いたのは、学生さんたちのモラルの高さ。
ひとことカードの内容はネット上に流れているのですが、学生さんたちは誰も、白石さんの正体を明かさず、プライバシーを守ったのだそうです。
白石さんも、学生さんたちがひとことカードに書く内容は、ある程度節度が守られた質疑応答に終始していた、と語っています。
礼儀と思いやりで成り立っているコミュニケーション、素敵ですね。
インターネットの便利さと怖さがあたり前になった時代に、こんな繋がりに触れると、温かい気持ちに満たされます。