本を読み終えた長女が、やや自信なさげに尋ねてきました。
「あのさ、お母さん。
小説って、僕とか私とかで書いてあるのと、キャラクターの名前を使って書いてあるのと、2種類あるよね?」
…何と!
読書経験を積んだ娘は、自ら、一人称と三人称の違いに気づいたのです!
そして、それを言葉にして、私に伝えてくれたのです。
素晴らしい!
「そうだよー、その通り! よく気がついたね、すごい!」
すっかり嬉しくなった私の、「そもそも小説にはね…」という人称講義を、最後まで聞いてくれた、心優しい長女でした(笑)。
でも、実際のところ、本を読んで人称を意識する子どもって、少ないんじゃないかなと。
私が人称を意識したのは、自分で物語を書きたかったからです。
好きな小説の文体を真似ているうちに、語り口が違うことに気がつき。
人称という定義を知り。
視点を破綻させずに書き上げることの大切さを学びました。
もし自分で書こうとしなかったら、一人称と三人称の違いなんて、気に留めなかったでしょう。
気づいたとしても、特別意識することはなかったのではないか、と。
だから、それを発見した長女は、本当にすごい! と思います。
それにしても、我が子と本の話ができるというのは、何て楽しいことなんでしょうね!