女は、髪と、生きていく(佐藤友美)

おしゃれをするなら、服を買い替えるより、まず髪型を整えるべき。

このことは、実際に美容院に行く頻度を上げてから、実感しています。

「はじめに」に、書かれていたこと。

顔や髪質に似合うのと同じくらい、いえ、それ以上に大事なのは、その髪型があなたの「心に似合う」ことなのです。

心に似合う髪型をしている人は、人生がうまくまわるようになります。

なぜかというと、「内面と外見」が一致するからです。

心に似合う髪型を身につけることは、言いかえれば、「自分がどんな自分でありたいか」を宣言することと同じです。

これって、ついこの間も聞いた言葉!

確かに、今までは「顔や髪質に合うかどうか」や「手入れが楽かどうか」を、髪型を選ぶ基準にしていました。

服もそうなんですが、内面を表すためのパーツとして考えたことはなかったなあ。

表情や言葉やしぐさと同じように、その人を表現しているのだから、あたり前なのだけれど。

改めて言葉にしてみないと、気がつけない視点です。

読んでいて「素敵!」と思った、髪の魅力はこちら。

髪には正解がない。上下関係もない。

「髪」は誰かと比べる必要がない

髪はリバウンドしません。

お気に入りの服でも、毎日は着られない

お気に入りの髪は、毎日身につけることができる

これらも、言われてみれば確かに! ですよね。

つくづく、身近にあるはずの髪のことを、わかっているようでわかっていなかった私です。

髪をケアする

シャンプーが体にいいだの悪いだの、いろんな情報に戸惑う気持ちも、しっかり拾い上げてくれました。

まず、

「髪の毛」をケアするのは「髪型」のため

なので、ただケアさえすればいいというものではない。

肌も同じですね。

理想の顔を表現するために、スキンケアやメイク術がある、ということ。

また、シンプルさを重視するようになってから、「天然」「オーガニック」といったものを選んでいましたが、

  • 必ずしもオーガニックシャンプーがいいとは限らない
  • シリコンが入った商品が悪いわけでもないし、毛嫌いする必要はない(かなり昔には、髪から剥がれにくくなるシリコンもあったようだけれど)
  • ワックスや、洗い流さないトリートメントや、ノンシリコンシャンプーとセットのトリートメントには、たいていシリコンが入っている

こういった事実を知ると、意識が変わります。

何を選んだとしても、使い方や洗い方を間違えていなければ、大きな問題ではないんだなあ、と。

考えてみたら、私が持っていたヘア・メイク・ファッションの知識は、10代後半から20代の雑誌や周りの人たちから得たものでした。

20年以上も前のことなら…古くてあたり前です。

うっかりしていましたが、常識は、至るところでアップデートされていくものでした。

「綺麗になることを自分に許してください」

この本で、いちばん染みたのが、この言葉。

「綺麗になりたい」を口に出せない人は、多いのだそうです。

綺麗を諦めているのとはちょっと違う。

「私なんかが(綺麗になりたいなんて言って、お手をわずらわせて)すみません」というニュアンスが一番近いかもしれません。

この気持ち、わかるなあ。私もずっと、そうだったから。

だけど今は、自分を認めて肯定できているし、大丈夫! だと思っていました。

それなのに、「綺麗になりたい」って呟こうとしたら、声がつっかえて出てこなかったんです。

あ、これは、まだ心底信じられていないやつだ。

声に出さずに、自分に優しく語りかけてみました。

私は、綺麗になりたいと思ってもいいし、言ってもいい。挑戦してもいいんだよ。

梅涼さんの本を思い出して、無性に泣きたくなりました。

自分の本当になりたい姿、しっかり考えてみます。

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