わたしは愛される実験をはじめた。(浅田悠介)

漫画版を以前に試し読みしていて、続きが気になっていました。

「あらゆるジャンルの心理学や生物学を恋愛に特化させた一連のコミュニケーションシステム」である「恋愛認知学」を、物語に乗せてわかりやすく解説した本です。

「相手が目をそらすまで見つめ続ける“ルッキング”」から始まり、「“フランクシップ”を作るLINEでのやりとり」や、「関係性を決めるデートの会話の4つの型」など、たくさんの恋愛メソッドが盛り込まれています。

覚えるだけでも精いっぱい、実践するなんてテキストなしではとても無理…! というぐらいの量(笑)。

でも、大丈夫なんです。

著者も言っていますが、大切なのは、メソッドを丸暗記することではなく、本質を理解すること。

「メソッドの奥にある“モテる女のマインド”を身につけ、モテる女性のふるまいをすることで、心の内側からモテる女性になる」。

そして、幸せな恋愛をする。

これが、恋愛認知学の目指すところだそうですから。

作中でも、主人公のミホがLINEの頻度を「正解は“どっちでもいい”だと思ったんです」と言う場面があります。

それに対して、師匠のベニコは、こう言います。

「たとえ恋愛認知学がメソッドの積み重ねだとしても、最終的には、メソッドを使うかなんて“どうでもいい”と言える感覚こそが重要なの。

男にどうアクションしようがどうでもいい――そんなのは悩むことじゃない――それこそ恋愛認知学がめざす“モテる女のマインド”よ。

勝つかどうかは相手次第だけれど、負けないかどうかは自分次第。そしてモテる女のマインドさえ身につければ――なにをしても負けないわ」

この「形から入って、心を変える」方式は、生き方や暮らしの分野でも学んだこと。

「本質をつかむ」と言われる感覚が、体で理解できるのは、強みですね。

それにしても…「タイガー&フィッシュ理論」と“サーベルタイガー”に、「トロピカルフィッシュ戦略」、さまよえる恋愛難民だった20代に知りたかったなあ。

相手を選ぶ段階で使ってみたかったと、ちらりと思いました。

すでに結婚している、今の私に必要なのは、「“ラブ”を“リスペクト”につくり替える作業」=「リスペクトキープ・モデル」ですね。

貴女が人生にアクションし続けることよ。

変化を恐れずに挑戦すること。なまけずに行動すること。学ぶことを忘れないこと。他人にぶつかることから逃げないこと。まわりに好奇心を向けること。人生に対するセンスをみがくこと。

それによって、愛の運命の50%をコントロールすることができる。

残り半分は、相手の問題、とのこと。

他人は変えられないが、自分は変えられる。

その結果がどんなものであっても、少なくとも「負けはしない」。

自分自身を好きになって、幸せにしてあげるために――ひいては、好きな人たちを大切にするために。

できることがまだまだありそうで、わくわくします!

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