「子どもには、自身で育つ力がある」とは言うけれど。
知覚過敏で、とにかく偏食、
野菜をほとんど食べないわが子のことが、心配だったし。
学校に行きづらくなってから数年、まずは安心する環境作りが最優先で、
まったく勉強していないわが子のことも、心配だった。
「本人のペースを尊重する」
「必要だと感じたら、自発的にするようになる」
私は、口ではそのように言っていたし、実際にそう思ってもいたけれど、
親が心配するかしないかは、また別の問題で。
だって、私は、知らないのだ。
野菜を食べない人生も、学校に行かない人生も、経験したことがない。
だから、安易に「大丈夫」なんて言いきれない。
でも先日、子どもが急に「食べてみる」と、ピーマンに箸を伸ばした。
「一昨年の算数からやってみる」と、ノートを開いた。
私は何ひとつ、働きかけていない。
子どもが、自分から「やる」と決めて、動いた。
安易に「大丈夫」なんて言いきれない…、けれど。
自ら動き出すまで、何年かかるかわからないけれど。
子どもが「大丈夫」であることを、私はもっと、信じてもいいのかもしれない。