小鳥とわたし

すぐそばの足もとから、ぱさっ、と小鳥が飛び立った。
わたしはおどろいて、一歩うしろに下がった。

白と黒の、かわいい小鳥。
ぜんぜん気がつかずに、すぐそばまで近づいてしまった。
おどろかせて、ごめんね。

いつも、かわいいなと思って見つめると、
まだ遠くにいるうちに、さっと飛び立ってしまう。

息をとめて近づこうとしても、ちり、と空気がゆれて、
やっぱり、すぐに飛び立ってしまう。
なかなか間近に出会えない小鳥。

わたしの視線を、どうやら感じとる能力があるのだな。
そのふんわりとした、小さなからだに。

昔のわたしを、思う。
愛とともに見つめられていることには、なかなか気がつけないのに、
あなたがすぐそばにいてくれることを、あたりまえのように消費してきた。

わたしには、羽はない。
だから、むきだしの肌で、感じていたい。
あなたの愛と、世界の音を。

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