…っていう歌が、あったなあと。
で、私の書く「薔薇と憂鬱」は、歌ではなくて漢字です。
昔は、書けたんですよね。中学生ぐらいのころ。
なぜかというと、そのときも小説を書いていて、文章の中に漢字表記にしたい箇所が出てきてしまったから。
パソコンもスマホもなかったので、原稿は当然、手書き。
難読漢字も、辞書に顔を近づけながら、必死で書いていました。
そうそう、余談ですが、原稿は1作品につき、3回書いていたんですよ。
最初は下書き。その次に、修正を入れて、公募に出すための清書原稿。
さらに、手元に保存しておく用の原稿とで、3回。
100枚以上の原稿をコピーできるお金を持っておらず、近所に大量にコピーを取れるようなお店もありませんでしたから。
で、3回めともなると、だいぶ漢字はうまくなるんですよね。
原稿用紙のマス目の中に、バランスよく書けたときの嬉しさといったら!
そうして覚えた、薔薇と憂鬱。
ところが大人になってからは、手書きの機会ががくんと減って、どんどん漢字を忘れてきちゃって。
久しぶりに、手帳の片隅に書いてみました。
書き順の説明画像を見ながら、一本ずつ確実に、線を引いてゆく。
薔薇、は書いているうちに、なんとなく思い出してきました。
憂鬱の鬱、はなかなかの曲者。
姿かたちもそうなのだけど、書き順も、これがまた。
上の真ん中の「缶」の部分から書くんですよね。
で、下半分の左側がみっしりと詰まっていて、右側は意外にシンプルでしょう。
バランスが…とれない…!
手帳の片隅で、やや右上がりの「ば ら 」と、
不思議な抑揚の「ゅううつっ」としか表現できないかたちの、
「薔薇と憂鬱」が、こちらを見上げているのです。
