私が住んでいるのは、2世代・3世代同居が多く、畑や浜に出るためか老人が元気な、海沿いの田舎町。
近所には、体が丈夫な認知症のおじいちゃんおばあちゃんも、わりといらっしゃいます。
そういった方が、急にドンドンと窓を叩いて訪ねてくると、悪気がないのはわかっていても、思わずビクッとしてしまいます。
自宅でくつろいでいても、誰かが突然来るかもしれないと構えていると、落ち着かないですよね。
家の外で会っても何とも思わないけれど、自分の安心領域に急に入り込まれるのは、やっぱり嫌です。
でも、これって、認知症のご近所さんに限った話ではなくて。
玄関の鍵をかけていると怒る、田舎あるあるな年配の親族に対しても、同じかも(笑)。
ひとりの時間がとれない休日、私が旦那さんや子どもたちにイラッとしてしまうのも。
逆に、私が話しかけても生返事でほかのことをしていて、すぐに返事を求めると怒る子どもたちも、そうかもしれない。
誰にでも、自分だけの空間と時間があって、勝手に踏み込まれたくないもの。
空間的な意味での「パーソナルスペース」はよく聞きますが、時間的なものもまた、パーソナルスペースなんだなと思いました。
で、急に入り込まれるのは嫌なんですが、外では愛想よくも親身にもなれるので。
自分の安心できる場所だったり時間だったりがあって初めて、私は人に優しくできる。
逆に言えば、優しくあるためには、パーソナルスペースが必要だということですね。
では、その安心領域を守るには、どうしたらいいか?
考えた結論は、「自分から外に出る」です。
ドアを閉めて鍵をかけたところで、勝手にやってくる人がいなくなるわけではなくて、むしろ怒られ損だし。
向こうが入り込んでくる前に、こちらからコミュニケーションをとりに行ってあげれば、わざわざ来なくても満足してくれるんじゃないか、と。
私自身、外に出れば「家モード」から切り替わり、また自分の領域が犯される心配がないので、心に余裕が持てますしね!
自ら行動することが、自分を守ることにも繋がる。
そんな学びの、とある1日でした。