ほとんどテレビを観ないので知りませんでしたが、ドラマ化もされたそうですね。
楽しく読めました!
子どもが学校に通う年代なので、身近な内容でもありましたし。
あたり前なのだけれど、給食の向こうには、ちゃんと作ってくれている、血の通った人たちがいるんだよね…と、改めて実感します。
品物ひとつ手にとるときもそうだし、ごみを出すときもそう。
「この向こう側には、自分と同じ人間が関わってくれている」
と思うと、自然と感謝が湧いてくるもので。
給食を食べていた年頃には、通り一遍の気持ちだけで、心からありがたいと感じてはいなかったな…。
申し訳ないやら、もったいないやらですね。
物語の味わいは、読んですっきり爽快タイプです。
変化球の豪華料理ではなく、王道で安心の、まさに「給食」。
「ああ、よかったな」「おもしろかった」「私も頑張ろうっと」
そんなふうに本を閉じられる小説でした。
有川浩さんみたいな読後感で、私にフィットした読み心地が、何とも気持ちいい。
こちらに続き、選んでくれた彼女の審美眼を讃えたいです(笑)。