先日の、冷え込んだ早朝。
残雪が凍って、日の当たる場所がきらきらしていて、ダイヤモンドみたいに綺麗で。
そういえば子どもの頃から、冬景色を見ては同じことを考えていたなと思い出しました。
凍て雪はダイヤモンド、氷柱はクリスタル。
まあるく積もった雪はアイスクリーム、遠くの山は砂糖をまぶしたお菓子…。
ファンタジーの世界を楽しむのが、雪の日。
目の前のきらきら、わくわくに感動していたはずなのに、今年は生活の心配が先立つばかりだったことにも気がつきました。
自然を味わえていません。
自身を省みると、雪かき続きの体力疲れ・コロナ禍の気疲れ・不登校による周りへの対応疲れが、ひとつひとつは微量だけれど、確実に蓄積されています。
――というわけで、銭湯に行ってきました!
露天風呂から、薄曇りの空と、まだわずかに雪が残る山頂を眺めて、体をほぐします。
「さあ、自然を味わうぞ!」
と意気込むと、短時間集中になりがちなので、あえて目的はお風呂で、自然はオプションぐらいの感覚で。
「読んでいた本から目を上げて」とか、「湯船に浸かって見上げて」とか。
心身がリラックスしているときに、ふと目に飛び込んでくる自然の風景は、まさにすべて「あるがまま」な感じがいいんです。
シンプルな生き方を楽しむには、目の前のひとつの物事に集中するほうがいいと思っています。
すると、より深く料理を味わえたり、家事がはかどったり、物語に没頭できたり…を実感するのですが。
こと自然に関しては、空気のようにいつもそこにあって、暮らしの折々に存在を確認しては「綺麗だねえ」と顔をほころばせるぐらいが、今はちょうどいい気がします。
「ながら」で味わうスタイルで。