匂いのない世界

ここ一週間ほど、苦手な牛乳を、毎朝少しずつ飲んでいます!

【匂いのない世界】

実は、この間の体調不良の影響が思わぬところに出てきて、ただいま嗅覚障害になっております。

熱が下がった翌日だったかな?柔らかく煮たおうどんを食べながら、

「やっぱり鼻づまりだと、味気ないなー」

なんて思っていたのですが…よくよく考えたら、私、今ばっちり鼻呼吸してるよね!?

そこでようやく、匂いがしないことに気がつきました。

いちばん最初に口から出たのが、

「どうしよう…今カメ○シの襲撃を受けたら気づけない…」

#無意味な伏せ字にするぐらい嫌いな虫

#アクティブに飛んでくる田舎町

#真っ先に心配する方向が間違ってる

#料理とかガス漏れの心配をしなさいw

ん? でも、それなら、匂いがダメゆえに食べられなかったものが、今なら食べられるということでは?

#生の魚卵系とか青魚の刺身とか

#牡蠣フライとかアサリ出汁とか

#生玉ねぎとかレバーとかパクチーとか

牛乳も飲めるかもしれない。魚も捌けるかもしれな…あ、生魚は触感も苦手だから無理か…。

ぶつぶつと呟いていたら、横で聞いていた娘が、

「ポジティブすぎん?」

と吹いていましたw

そりゃ私も、一生このままと言われたら、もうちょっと悩みますけれども。

今のところは、悲観することでもないので、匂いが苦手で20年近く避けていた牛乳を、これ幸いと飲んでいます!

#カルシウム!

「匂いのない世界」というのも、なかなか体験することがないので、感じたことを記録しておきます。

匂いがしないというだけで、顔から上半分の感覚が、全体的に鈍いような気もします。

#耳とか目とか頭とか

食べ慣れた食事なら、ある程度の匂いは、想像で補えることがわかりました。

ただ、しばらく食べると、飽きてくるんですね。

匂いがないから、味わいというのか、深みというのか…そういうものを感じられないのかもしれません。

#ということは私はグルメ舌ではない

だから、舌触りを楽しめるものや、スパイスの効いたものは、嬉しかったです。

#パリパリ系やプチプチ系

#フライドチキンとかカレーとか

#匂いのないカレーというレア体験!

あと、やはり味つけは濃くなりがちですね…。

ここは要注意。

ならば逆に、今まで味が濃すぎてダメだったものがいけるのでは?

と、こってり焼き肉を食べてみたところ、しっかりと胃もたれしましたw

#胃は通常運転だった

それから、前よりも空腹を感じにくくなりました。

おいしそうなものを見て、匂いをかいで、その刺激で「お腹すいたなあ」って、胃腸が活動的になるのかな。

ビジュアルだけだと、どうも「おいしそう」が空腹を呼ばないんです。

おやつが減ったのは健康的だけれど、ごはんはちゃんと食べないとですね!

ありがたいことに、五感がそろった環境で生きてきたので、ひとつ失うと味気ないというか…、

匂いがしないだけで、普段なら感情移入して小説を読むような食事の時間が、理解不能な論文を眺めているみたいな気分になる。

嗅覚って、人間の世界における大事な演出であり、装飾なんだなと思いました。

「匂いのない世界」というと、いちばん最初に浮かぶのが、高畑京一郎さんの『クリス・クロス 混沌の魔王』という小説です。

#第1回電撃ゲーム小説大賞

#クリスクロスとタイムリープが好きでした

10代の、いちばんいろんなものをダイレクトに吸収する時期に読んだから、今でも印象深くて、思い出すとぞくりとします。

ああ、でも、あのときはまだ遠い未来のようだった「仮想現実世界」が、今は存在するんだよなあ…って。

ときどき、自分が現実を生きているのか、確かめたくなります。

あれこれ鼻を近づけながら、今日も「匂いのない世界」を探索中です。

#回復希望!

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