何となく惹かれて、手に取りました。
真似してみよう、と思って読み始めた暮らし本ではありません。
ただ、羽田さんの「50代を目前に、暗闇をさまようような感覚があった。いわゆる更年期のことを、英語では『change of life』(人生の転機)と言うんですよ」
というポジティブな気づきからの、
「同世代のみんなへメッセージを送りたい」ということ。
同年代のみんなと同じように年を重ねて、シワや白髪ができたり、体の悩みを抱えたりしつつも「こんな感じになったけど、元気でやってますよ~!」と伝えることで共感したり、安心してくれる人もいるんじゃないかな。
この言葉が、素敵だなと思いました。
言われてみれば、表紙の笑顔もそうだけれど、何だか元気をもらえそうな本です。
素敵な50代だな、と微笑みが浮かぶような、著者の考え方や暮らし方が、衣食住さまざまに綴られています。
言葉を大切に考えているというだけあって、わかりやすくて綺麗な文章でした。
自分の思いをめいっぱい詰め込むのではなく、余白を持たせてふわりと箱に入れて、丁寧に包んで渡されたような感じがします。
そんな印象からの、最後に書かれていた「流れに任せることも、ときには必要」という項目。
自分の思惑だけで、自分のなかをいっぱいにしてしまうと、それ以外のことが起きないんですよね。つまり、思わぬ奇跡がやってくることもない。
(中略)
自分の中に空っぽの余白をつくっておくことで、思ってもみない方向へ人生が転がって、想像よりもはるかに素敵な世界へたどり着くことがある。
これ、すごくいいですね!
私も、「譲れない一点だけを決めたら、もうあとは宇宙の流れにお任せ。」と言える50代になりたいです。