ネットでたまたま見かけたお話です。
イヤイヤ期の子どもに、怒ることを8割カットしてみたのだそうです。
身の危険に関すること、人に大きな迷惑をかけること(2割)はきちんと叱り、それ以外(8割)は怒らない。
すると、メリハリがついたからなのか、子どもも話を聞いてくれたし、自分もイライラを減らせた…と。
これは、怒りにもパレートの法則が当てはまるということなのか!
さっそくやってみよう。
怒りについて整理する
まずは、お母さんのアンガーマネジメントや、怒らない技術から学んだ怒りの仕組みを、改めて落とし込みます。
怒りの裏にある「第一次感情」
目の前の怒りの対象は単なる引き金に過ぎない
↓
ネガティブな第一次感情(苛立ち、不安、不満、寂しい、悲しいなど)のうち、今どの感情が刺激されて、何が満たされていないから怒りを感じているのか
特に子育てのイライラに関しては、
「またか!」という感情をプラスしている→「今」にだけ目を向ける。
子どもに対して怒るとき、「今自分は何に対して怒っているのか」をお母さん自身が理解していることが何より大切です。
「“今まで”教えてきたのに、子どもがやろうとしないこと」に怒っているのか、「“これからも”できなかったら……」と不安なのか、
あるいは、まったく別の理由で「自分がダメな親に思えること」に苛立っているということもあります。
アドラー心理学でも、「目的達成のために怒ることを選んでいる」という話がありました。
だから、8割のことについては、「怒る」以外を選べばいいんですよね!
いざ、やってみる
――難しかったです。
やってみよう! と思い立ってから、何度も挫折しました。
怒りを抑えきれず、ぶつけてしまうときも。
言葉では怒っていなくても、表情や声にイライラが表れてしまうときも。
ただ、以前の私なら「人間だから抑えきれないこともあるんだ」「生理前にイライラするのはしょうがない」と正当化していたけれど。
アドラー心理学を知ったあとだったから、「怒ることを選んでいるのは私」なのだと、客観的な視点を失わずに、再び挑戦することができました。
それも「やるぞ!」と意気込んでいたときは、なかなかうまくいかなくて。
緩く長く、とりあえず意識しながら過ごすことだけ心がけたら、数ヶ月後に「あれ? そういえば、怒る回数が減った気がする」な感じです(笑)。
8割捨てると、確かに楽です。
たとえば、子どもが言うことを聞いてくれるようになる…というよりは、「全然話聞いてないけれど、別に怒らなくても、まあいいか。また言えばいいや」と。
「聞いてもらえないこと」に悩み苦しまなくてもよくなるので、自分が楽なんです。
で、何回も言うことは言うのですが、口うるさく叱る回数は減るので、本当に危ないときやだめなときは、ちゃんとわかってくれるようです。
子どもに対してだけでなく、実生活でのイライラの8割は「まあ、いいや!」ですむことがほとんどなのだと感じました。
「ここに怒りや悩みを向けてエネルギーを消費するのは、もったいないな…違うことに力を使いたいな」
悩みやイライラから一呼吸おいて、そんなふうに思えるようにもなりました。
自分のエネルギーを、自身が幸せを感じる方へ向けられると、毎日の幸せ度がまたひとつ上がります。