マンガ 転職の思考法(北野唯我)

転職、ではないのだけれど。

これからの人生、社会復帰するときにも役立ちそうだなと思って、読んでみました。

先日、じっくりと読み込んできた本です。

育児に専念して、10年以上が経ちます。

合間に何度か働くことはあったものの、ごく短い期間だったり、資格を取れても実務までたどり着かなかったりで。

出産前のように、腰を据えて働き、失敗と成長をくり返しながら、経験を積み上げている実感がありませんでした。

――もちろん、我が子の母親としてのキャリアには、自信を持っています。

何者にも代え難い、大切な育児期間を過ごしていると、感じてもいます。

私がいるから、旦那さんが安心して働けるのだとも、思えるようになりました。

ただ、その母親業と社会的な労働評価とが、自分でもうまく結びつかないんですね。

経済的には旦那さんに依存しているからなのか、家にいる期間が長かったからなのか…。

子どもを優先しながら社会に出て働こうと考えたときに、

“専門性もない。キャリアもない。

発達障害や学校不適応の、子どものサポートを最優先したいから、時間の切り売りも難しい。

経験が少なく、新卒より伸びしろのない私に、いったい何ができるのか?

社会的に、どんな価値があるのか?”

と、始める前から行き詰まってしまうんです。

本書が説く大切なこととは、

転職を成功させるために最も重要なのは、うわべの「転職情報」ではなく、情報を見極めるための「思考の軸」です。

それを身につける考え方が、漫画でわかりやすく解説されています。

私がまず「なるほど!」と思ったのが、人間は、

  • to do(コト)型→「なにをするか」で物事を考える。明確な夢や目標を持っている。
  • being(状態)型→「どんな人でありたいか」「どんな状態でありたいか」を重視する。

この2種類がいて、世の中の99%はbeing型である、という事実です。

天職の見つけ方」で、天職と適職の違いを知ったときと同じように、自身の仕事の選び方が腑に落ちました。

また、印象に残った言葉もたくさんあって、

意味のある意思決定とは、必ずなにかを捨てることを伴う。

多くの人が転職に恐怖を感じるのは、なにかを手にするからではなく、

人生で初めて自分の意思でなにかを手放すからだ。

大事なのは転職よりも、「いつでも転職できる」というカードを持つこと

マーケットバリュー(市場価値)とは、今の会社におけるあなたの価値ではなく、世の中から見た、あなたの価値のことです。

「ビジネスパーソンとしてのマーケットバリューとは、会社が潰れても生きていける強さのことさ」

転職者だけでなく、社会復帰を考える私のような立場にも、ずしんと響きます。

どんな業界の、どんな仕事にも通じる考え方。

これが「思考の軸」なんですね。

そして、仕事だけでなく、人生の岐路に立つときに、力強く背中を押してくれるメッセージが、こちら。

そのときに覚悟を決めきれない、これが100%後悔する唯一の条件だ。

反対に腹を括り決断した人間には、長い目で見ると失敗などない。

このラストで「読んで満足」ではなく、「やってみよう!」という気持ちが高まりました。

さっそく、自身の棚卸しから、取り組んでいます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする