妻が口をきいてくれません(野原広子)

野原広子さんの漫画は、3冊目。

最初のも、その次のも、主人公の置かれた状況は、それぞれ違うのですが。

「ああ、この気持ちわかるなあ」「私にも同じモヤモヤがあるなあ」

と、どの立ち位置になっても、なぜか自分事のように感じるんです。

こちらも、期待を裏切らずでした。

妻の苛立ちや、ぷつんと切れるような諦め、特によくわかります。

感情移入しすぎにだけ、要注意で。

入り込みすぎると、自分の夫婦関係にも影響が出てしまうので。

――もっとも、私は美咲ほど長期間、頑張れない気がしますが(笑)。

どうなるのかな、とどきどきしながら読みました。

夫婦って、長い間一緒にいるけれど、自分も相手も変わっていくので。

同じ方向に、同じ時期に変わるわけではないので、ステージの違う伴侶と暮らすのは、なかなか辛いものです。

でも、やっぱり、目的地が同じだとわかったなら。

その夫婦には、幸せであってほしいな、と思います。

自身も含めて、ですね。

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