タイトルに説得力ありの、コミックエッセイです。
読んでみて、日頃抱きがちな「妻だから」「夫だから」の不満や溝は、男女差というよりは、夫婦間の役割の差なのかもしれないと感じました。
その上で、「うまく分担している」夫婦の形が、すごいです。
どちらも不公平感のないように分担するには、お互いに「そうしていこう」という意識が、まず必要ですし。
実現するためには、自分の嫌なところにも目を向けなければならないし、建設的な関係を築く努力を続けなければならない。
私自身、保守的な結婚観で育ち、失敗もたくさんしてきたので。
腹を割って話し合えて、フラットでいられる関係は、素敵だなあと思います。
さるころさんとノダDさんのように、
話し合いでは、正しい正しくないを議論しない。
どうしたらお互いが我慢せず納得して暮らせるかを話し合う。
親しき中だからこそ礼儀とリスペクトを忘れない。
この気持ちを、お互いに持てる夫婦でいたいです。
…とはいえ、旦那さんとの話し合いが、いまだ苦手なのですが。
私が今まで「何でそんな言い方するんだろう?」と感じながらも言葉にできなかったモヤモヤを、さるころさんがぴしゃりと言語化していて。
首がもげるほど、うなずきました(笑)。
ノダDって…身近にいる女性とか家族とかが、いつも怒ってるか泣いてるな〜って思ってない?
そんで「女って感情的」とか思ってない?
ノダDってさ、言いたいこと言うとき、いきなり売り言葉なんだよね。
普通は言葉を売られたら、買って怒るか泣くかどっちかしかないでしょ。
私も気をつけなくちゃ!
それから、この本を読んで初めて知ったのが、「エルサゲート」問題です。
本書では、わかりやすく「子どもにトラウマを与えることを目的とした嫌がらせ動画」と解説されています。
ネット上ではなく紙の本で、聞いたことのない言葉に出会うことって、今ではそうそうありません。
スマホの変換候補で出てきたから、一般的な言葉になっているレベルなんですね。
私の周りに被害者がたまたまおらず、情報を拾えなかったのだろうけれど…。
知らないって怖い。
とはいえ、You Tubeでしか見られない好きな動画もたくさんあるし、大きく制限をかけるのも、つきっきりで見ているのも難しいので。
子どもたちにも知っておいてもらおうと、ひとりずつ、年齢に合わせて話をしました。
夫婦関係のみならず、思いがけず育児にも役立った1冊でした。