人の数だけ、世界に綺麗なものがあるのだとしたら。

私は、超がつく近視で、おまけに乱視の持ち主です。

普段はコンタクト。ごくたまに、メガネ。
だから、裸眼になると、見えている世界が一変します。

すべての輪郭が、ぼんやり。
微細なパーツや動きは認識できず、視界は常に、ゆらゆらと。

でね、信号機や車のライト、街灯の光なんかが、
裸眼だと、花火みたいに見えるんです。

小さな火花が、集まって弾けている。
線香花火がはぜる形に、よく似ています。

今日、久しぶりに、コンタクトもメガネも外していたら。
リビングに飾っているクリスマスツリーの、
赤・青・黄・緑のまるいライトが全部、花火でした。

ぱちぱちと弾ける、色とりどりの光が、
水彩画のように溶けたツリーの上で、綺麗に輝いていました。

あんまり綺麗で、写真に撮りたいぐらいだったのだけど、
私の近視かつ乱視の目じゃないと、そんなふうには映らないんですよね。

人はみんな、自分にしか見えない世界を見ている。

人の数だけ、世界に綺麗なものがあるのだとしたら、
とても幸せだと思いました。

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