ほんのすこし、ちがう毎日。

進学のため、長女がひとり暮らしを始めました。

子どもが家を出ること、寂しいという気持ちは、ほとんどなかったんです。
なんだか実感が湧かないままで、人生の諸先輩方が、
「寂しくなるね。嬉しいことだけどね」
と声をかけてくれるから、そうかきっと寂しくなるんだな、って。

でも、引っ越しで慌ただしかったし、仕事も家事もあるし、家にはまだ息子たちもいるし。
スマホもあるし、いつでも連絡は取れるし。
娘にしても、もともと学校やアルバイトで、家を空けていたわけで。
改めて「不在だ」っていう感覚が、やっぱり薄かったんです。

今日、ふと、
「あ。娘の気配がない」と思いました。

帰宅してからの時間のほとんどを、リビングで過ごしていた娘。
私はキッチンにいることが多かったし、ずっと隣にいたわけではないけれど、声をかければ答えてくれる近さだった。
ふり向いたら、そこにいた。

その気配が、しんと消えていて。
ああ、引っ越したんだったな、って実感しました。

寂しい、とは違うような気がします。
胸にぽっかりと穴があいたような…ではない。

ただ、そこに空白がある。
神隠しみたいな、不思議な気持ち。

日常が、ほんのちょっぴりずれた場所にいるような。
だけどやがて、これが日常になっていくんだろうな。

五人の暮らしから、四人の暮らしへ。
飛び立った娘が、新生活をめいっぱい楽しんでくれますように。

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