子どもが悩み、迷っているとき。
私はつい、「こうしたらいいんじゃない?」と、言いたくなってしまいます。
それは、子どもに「ああ、やっぱりあのとき、こうしたらよかった」なんて、後悔してほしくないな…という親心からくるもので。
もっと突き詰めてしまえば、後悔している我が子を見ると、自分がつらくなるから。
よかれと思って、愛情だと信じて口を出すから、押しつけがましくなってしまったり、感情がこじれてしまったりもします。
でも、どれを選んでも、後悔してもしなくても、本当は親には何の関係もないんですよね。
後悔したとしても、それは、子ども自身が向き合っていかなければならない人生のこと。
「後悔してほしくない」というのは、ただの私の希望に過ぎない。
だから、何を選んでも、本当はいいんです。
親は、求められれば自分の意見は言ってもいいけれど、選択権も決定権もないんです。
――そう、思ってはいるのですが。
つい言いたくなってしまうので、その考え方ごと、伝えることにしました。
お母さんは、こんな思いがあって、こんなふうに言ってしまうけれど、決めるのも向き合うのもあなただし、すべて自由だから。
親として建前を抱いたまま話すよりも、「これは言わない方がいいな」と我慢しながら接するよりも、ずいぶん楽でした。
等身大でしゃべらせてもらった方が、私には合っているようです。