こちらの男の子バージョンです。
我が家の男子組が思春期を迎えるのは、もう少し先だけれど、心の準備をしておくのもいいかな、と(笑)。
女の子の思春期の場合は、自分も身に覚えのあることですし、何につけ理解しやすいのですが。
男の子は、読んでいても一事が万事、「なるほど」「そうなんだ」という発見でいっぱいです。
日本はもともと、自己肯定感が低くても生きやすい、文化的側面があるのだそうです。
けれど今は、鎖国の世とは違い、海外と肩を並べて生きていかなければなりません。
まさに、
「自己肯定=自慢」という文化に挑む
という時代に来ているのですね。
そんな社会背景を踏まえた上で、
自己肯定感は育むことができるものです。
そして、思春期はそれを大きく成長させる最後のチャンスです。
思春期の男子の自己肯定感がどのようなものか、自己肯定感を上げる具体的な方法、男の子のポテンシャルの伸ばし方について、書かれています。
女の子育児との相違点、共通点
読み進めた最初の印象は、基本的に男子はシンプルなんだな、というものでした。
もちろん思春期のならではの距離感や、親子関係の扱い方はあるのですが。
基本的には、乳幼児期に心がけるような意識や言葉かけなど、ストレートでわかりやすいものが伝わるようですね。
空気を読んだり、繋がりに注意を払ったりと、細やかさが求められる女子とは、確かに違う。
思春期の子どもたちに向き合うとき、この違いを知っていると、親の姿勢も定まりやすくなるのではないでしょうか。
逆に、女子と同じく、親としてしっかり覚悟を決めないと…と考えさせられたのは、やはり子離れについてです。
著者によると、「人間は本能的に意識しないと子離れできない」のだそう。
私たち動物に「親離れ」という本能はあっても、「子離れ」という本能が備わっていないからです。
(中略)
次世代の自立を促すためには、親の世代は意識して子離れをしなければならないことがわかります。
本能に委ねることができないからです。
人間というのは、動物としての本能の部分を色濃く残していると同時に、脳を使って意識しなければならないことがあることがわかります。
本能と意識とを両方うまく使っていかないと、うまく子育てができないのです。
子どもの自立は本能ですから、親はより意識していかなければ、適度な距離で思春期を歩むのは難しそうですね。
そのほか、男の子バージョンで、心に留めておきたいなと思ったのは、こちら。
- 男の子は、しゃべらなくて当たり前
- その子が熱中し、集中できることに、自分で価値を見出だせるか
- 成功体験とは何かを克服すること
- 好きを「消費」から「生産」につなげよう
育児に関してだけでなく、自身の生き方としても、そうありたいと願う項目も多かったです。
2冊の思春期の育児書を読み終えて。
「女の子」は、共感と理解の、繊細な物語。
「男の子」は、世界に羽ばたいていく、自己啓発のビジネス書。
そんなイメージで、成長した我が子の巣立ちを想像しました。
最後に、ケネディ大統領の演説を元にして語られている言葉を胸に刻み、これからも自分の人生を生きながら、子どもをサポートしていきたいと思います。
子どもを育てている皆さん、
あなたの子どもが自己肯定感を確立できるか問わないでほしい。
あなたがあなた自身の自己肯定感を確立できるか問うてほしい。