令和6.1.末日
かたおか のぶえ さん読書月間。
【残像に口紅を(筒井康隆)】
いや…、よく書けたな!
何様な感想だけれど、まずそれしか出なかった!
『いちばん透きとおった物語』は、仕掛けにやられて。
『妻に捧げた』は、作者の生き様にやられて。
この『残像に口紅を』は、仕組みにやられた感じです。
#書きたい本好きの嗜好をつかんでいらっしゃる
#のぶえさんの眼力!
“この世から音(おん)が、ひとつずつ消えていく”という理の中で、書くこと自体がおもしろいし、
虚構と現実を混ぜる加減がおもしろい。
次に消えるだろう音の現実に、誘われている感覚に乗るのも、快い。
文章が、意図的に崩壊していくのも、おもしろい。
そして、ゲーム的なおもしろさだけでなく、言葉が消えることで、失われるものの大きさが、ずしんときます。
名前がなくなり“妻”という生き物になった女への感情が、変化していくところとか。
いつも何気なく使っている言葉のすべてが、その人をその人たらしめていたんだな、という感慨とか。
言葉によって、どれだけこの世を認識していたかと実感したり。
#この物語内で私はたぶんいちばん最初に病むと思う
#言葉って偉大です
巻末の考察も、おもしろかった!
物語に敬意を込めて、私も最初の7音だけ、消してみました。
#すでに書きにくいやん!
#筒井康隆さんやはりすごい
☆最後まで読んでいただき、心より感謝いたします☆
今日の日記からはすでに「あ」と「ぱ」と「せ」と「ぬ」と「ふ」と「ゆ」と「ぷ」が消えている
#過去いちばん日記を推敲した!
#スタエフ録音も緊張した!
#見逃しを見つけたら教えてください!