「助けてください」と言ってみる

外出先の駐車場で、突然、車のエンジンが動かなくなりました。

バッテリーが上がるようなことは、特になかったはずなのですが…。

連れはおらず、私ひとり。

車は詳しくなくて、まったくわからない。

保険のロードサービスも、ついているのかいないのか記憶にない。

このままでは家に帰れません。

さて、どうしよう。

ぐるりと周りを見ると、すぐ近くにタイヤショップがあります。

ここだ!

受付で恐る恐る事情を説明し、「わからないので助けてください」とお願いしました。

お店の方は、快く車まで来てくれて、エンジンが動くようにしてくれました。

ちょっとした車体トラブルで、この車種にはよくあるのだと、対処方法を教えてもらって。

飛び込みで手間をかけさせてしまいましたが、お金はいりません、と送り出してくれました。

ヒーローみたい。

ほっとして、泣きそうになった私です。

――今度、タイヤをつけたり買ったりするときは、絶対にこのお店に行こうと思いました。

言い切る=卑下しない

今まで、人に手を貸してもらうことは、たくさんありました。

車を停めてもらったり、パンクを直してもらったり、見知らぬ人の親切に助けられたことも多いです。

手を煩わせるわけですから、「すみません」「お手数ですが」と、遠慮しながら。

「お願いしてもよいですか?」「手伝っていただけませんか?」

ずっと、疑問形で声をかけていました。

迷惑だと思われないように、断られても傷つかないように。

いつの頃からか、もう覚えていませんが、ずっとそうしてきました。

だけど、今日。

初めて「助けてください」と言いました。

言い切っても、大丈夫でした。

ちゃんと助けてもらえたし、いつもの申し訳なさでおどおどする私にならずにすんだし。

お礼を言ったときも、対等に親切を受け取れた気がして、何だかすごく嬉しかったです。

わたなべぽんさんが、「『すみません』をやめて『ありがとう』にする」と描いていたエピソードを思い出します。

そっか…過剰な「スミマセン」は、自分を卑下してるからだったのか…

「スミマセン」より「ありがとう」の方が気持ちいいね

その方が相手もよろこぶ気がするし

素直に親切を受け入れて「ありがとう」って言えることって、

なんていうか…対等でいられるってことなのかもって思ったよ

私が今日感じた気持ちと、おんなじ。

過度に遠慮せず、ちゃんと頼って、しっかり受け取り、きちんとお礼を言うこと。

自分を卑下せず、大切にする方法を、またひとつ体験しました。

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