従妹が出産したと聞き、自分が長女を生んでから今までをふり返り。
母親歴も、もうすぐ14年になるんだなあ…と、びっくりです。
「どんなことでも10年以上取り組めば、それなりのものだ」とは、以前にも思いましたが。
この育児期間で、何かしら得た能力があるはず!
というわけで、「育児で身についた能力ベスト3」を考えてみました。
第3位・コミュニケーション力
まず、乳幼児とのコミュニケーションは、言葉の通じない宇宙人と交信するようなものですから。
わずかなヒントから空気を読み、相手の感情や要望を肌で感じる能力が、否応なしに鍛えられます。
また、子どもの成長とともに、園や学校や子供会など「親である」という共通点だけで、関わらなければならない人が増えていきます。
全員と仲良く…とはいかなくても、必要以上にコミュニティを乱さず、人間関係を円滑にしていく努力をします。
何より、自分ひとりでは、子育てはできません。
家族、地域、専門家などの力を気持ちよく借りるためには、日頃の関係性の積み重ねが欠かせない。
人見知りだとか苦手だとか言っている場合でない母は、日々鍛錬せざるをえないのです。
第2位・マネジメント力
成長するにつれて、宇宙人からヒトに近づく子どもも、自我と個性があります。
大人同士のように対等にはいかないのに、むしろ無茶ぶりだらけなのに、それでも相手を尊重しながら健やかな日常生活を守る義務が、母にはある!
いかに気持ちよく、朝送り出すか。どうやって生活リズムを整えるか。どうしたら栄養がとれるか。
しかし母には、育児以外にやらなければならない仕事も家事もある。
両立するために、こういう流れでいきたい。どうすればスムーズにできる?
子どもがベストな状態でいられて、かつ暮らしが滞りなく回るように、芸能人付きのマネージャーばりに目を光らせ耳をすまし、頭をフル回転させながら手足と口を動かす毎日です。
衣食住含めて、すべてのマネジメントを請け負っているので、年々感覚が磨かれている気がします。
たとえば、我が家ではよくある「学校行きたくない」という訴えひとつにしても。
言葉は同じでも、そのニュアンスを汲み取って、その子のその日の状態に合わせて、ゆったり包み込んだり背中を押したりの調整が、最近いい感じにできるんです。
密かに、なかなかすごい能力だと思っているのですが…(笑)。
第1位・手抜き力
やっぱり、いちばんはこれです!
「ちゃんとしなきゃ」「きちんとさせなきゃ」「やらなければ」「頑張らなければ」
そんな母として・妻としての責任感から、自身に厳しく生きようとするのですが、なかなかうまくいかなくて。
そもそも乳幼児を抱えていたら、自分がごはんを食べたりトイレに行ったりもまともにできないことすらあるのだから、まず肉体的にも無理があります。
もちろん、精神的にも許容範囲を超えてしまって。
結局、家族に当たってしまったり、追いつめてしまったりと、自分でも気づかないうちに、本末転倒な暮らしをしていました。
これに関しては、本当に長女に感謝しているところです。
娘が「もう無理だよ!」と、家でも動けず学校へも行けず、一気に底まで落ちたので。
いろんな「こうしなければ」「こうあるべき」を手放して、自分にも家族にも「そのままでいいよ」と感じられるようになったときは、何とも言えない身軽さを感じました。
手を抜くことも、人に頼ることも、弱音を吐くことも、気にしすぎないことも、子どもたちからたくさん教わって。
今では次男に倣い、失敗したときも怠けたときも「まあ、いいか!」と声に出してみています。
きちんとちゃんとママモードのときよりも、お気楽ダメダメ母モードの方が、子どもたちはのびのび過ごしているように見えます。
扱いはひどいですが(笑)。
次男が20歳になるまで、あと14年…ということは、今はちょうど、育児の中間地点。
あと半分もあるのなら、途中で力尽きないように、最後に「楽しかったなあ!」と笑えるように、子育てしたいと思います。